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【初詣】神社とお寺どちらに行くべき?マナーと参拝方法の違いも

「神社だと思って初詣に行っていたらお寺だった」

「初詣でお寺に行くのは間違っていると言われた」

こんな経験はありませんか?何気なく行っている「初詣」も、改めて意識すると知らないことや疑問が出てきます。

この記事では、神社とお寺の違いから、いまさら聞けないマナー参拝方法までをまとめています。

一年の始まりの大切な行事を気持ちよく行えるよう、疑問はサクッと解決してしまいましょう。

初詣は神社とお寺どちらに行くべき?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/25469623

結論から言うと、どちらに行っても大丈夫です。

日本古来の神道に重きを置いて「初詣は神社に行くべき」と考える人も多いようですが、自身の宗教や信仰に差し障りがなければ神社でもお寺でも問題ありません。

そもそも初詣とは

そもそも初詣は、神仏に過ぎた一年の感謝を伝え、来る新たな一年の無事を祈るために行います。

もともとは土地に祀られている「氏神様」に挨拶をすることが習慣だったことから「初詣=神社」という考えが残っているのかもしれません。

神社とお寺の違い

神社とお寺の大きな違いとしては、一般的に神社には「神様」お寺には「仏様」が祀られていることです。

信仰など、その他の違いは下記にまとめます。

神社
  • 神道
  • 経典や教えはない
  • 民族信仰、自然信仰などに由来する
  • 信仰対象は八百万の神
  • 日本固有の信仰
お寺
  • 仏教
  • 13の宗派があり、それぞれ教えが異なる
  • インドの釈迦を開祖とする
  • 信仰対象は仏様
  • 世界で約5億人が仏教徒であるといわれている

もともと日本には「神仏習合」という考えがあり、奈良時代から神道と仏教は共に発展しています。私たちが違和感なく神社にもお寺にも参拝できるのは、この二つの宗教が溶け合っていた時期があるおかげでしょうか。

明治時代になり、神道を国の宗教として統一するために「神仏分離」が行われ、神社とお寺は今のように分けられました。

寺社仏閣の選び方

初詣に行く寺社仏閣は、どこを選んでも問題ありません

しかし基本的には、神社なら住んでいる土地の氏神様に、お寺なら菩提寺に参拝してから、好きな寺社仏閣に参拝するのがマナーとされています。

毎年必ず同じところに行く必要もありません。今は珍しいようですが恵方参りといって、その年の恵方(歳徳神の在る方位)に位置する寺社仏閣に参拝する習わしもあります。

いまさら聞けない神社参拝のマナー

出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1822605/

神社に参拝する際のマナーと参拝方法をまとめます。

鳥居

鳥居は神様の土地との境目。鳥居をくぐる前には、端に立って一礼をします。

参道は神様の通り道なので、真ん中を歩いてはいけません。左右どちらかに寄って歩きましょう。

手水舎

手水舎での一連の動作は、柄杓1杯分の水で行いましょう。何度も水を汲むのはNGです。

  1. 一礼をして手水舎に入る
  2. 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、左手から清めます
  3. 次は左手に柄杓を持ち替え、右手を清めます
  4. 再度右手に柄杓を持ち替え、左手で水を受け口を清めます
  5. 残った水で柄杓の柄を清め、元の場所に戻します

口を清める際に、柄杓に直接口を付けないように気を付けましょう。水を飲んだり、うがいをしたりするのもマナー違反です。

手水舎がない、または水が満ちていない場合には、境内の草木の葉で手を清める「草手水」や、雪で手を清める「雪手水」という方法があります。

手水舎の作法は、神社もお寺も同じです。

拝殿

複数の神様を祀っている神社では、主祭神から参拝するようにしましょう。

  1. 賽銭箱の前で会釈をし、お賽銭を入れます
  2. 二拝二拍手一拝の作法で拝礼します
  3. 会釈をしてから下がります

鈴や銅鑼がある場合は、お賽銭を入れたあとに鳴らしましょう。

お賽銭は勢いよく投げ入れるのではなく、両手などで丁寧に入れると良いとされています。

いまさら聞けないお寺参拝のマナー

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お寺に参拝する時のマナーと参拝方法をまとめます。

山門

山門の前で一度立ち止まり、合掌をして一礼をします。

お寺の山門をくぐるときは、女性は右足から、男性は左足から入ります。この時、敷居は踏まずにまたぎましょう。

宗派によって異なることもあるようですが、基本的には上記の流れで山門をくぐれば大丈夫です。

手水舎

お寺での手水舎の作法は神社と同じです。

常香炉

境内に常香炉(じょうこうろ)がある場合は、本堂に進む前に煙を浴びて欲を捨て、体を清めましょう。

常香炉には龍があしらわれていることが多く、煙と共に龍が境内の穢れを払ってくれているそうです。

常香炉の煙は、体の悪いところに当てると良くなるともいわれています。

本堂

賽銭箱にお賽銭を入れ、静かに手を合わせて祈願しましょう。

お寺では、お賽銭はお布施であると共に、欲を手放す「修行」であるとも考えられています。感謝の気持ちを込め、優しくお賽銭を入れてください。

お寺では、神社での参拝のように手を打たないのが作法なので気を付けましょう。

その他の作法

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参拝方法の他に気になる、初詣の作法をまとめます。

おみくじ

神社でもお寺でも、おみくじを引くのは参拝のあとです。

おみくじは、境内で結んでも持ち帰ってもOK。持ち帰った場合、必要なくなったら神社の境内に結んだり、お守りと一緒に返納してお焚き上げをしてもらうと良いでしょう。

境内でおみくじを結ぶときには、必ず決められた場所に結んでください。むやみに木の枝などに結ぶと、木を傷つけてしまうことがあります。

おみくじで凶が出ると少なからず落ち込みますよね?そんな時は、利き手と反対の手を使って結ぶと「困難な行いに挑んだ」として、運勢が吉に転じるといわれています。

絵馬

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絵馬を奉納する際は、雨が降っても消えないように油性ペンを使って願い事などを書きましょう。

自分の名前と住所を書くのが一般的ですが、個人情報なので住所は都道府県ていどにとどめる人が多いようです。名前はニックネームでも良いと言われています。

絵馬をかける専用の場所で、願いが見えるように奉納するのが正しい作法です。

くれぐれも他の人の絵馬を落とすことのないように、空いている場所を選んで奉納しましょう。

お守り・お札

お守りやお札を授かるのは、参拝の前が良いとされています。

授かったお守りを持って参拝することで自分だけのお守りになり、よりご利益を得られるのだとか。

返納

神社やお寺で授かったお守りや、お札のご利益があるのは1年ほどといわれています。

1年が経ったお守りなどは、授かった神社やお寺に返納し、お焚き上げなどの供養をしていただきましょう。初詣に行くと返納するための箱が設けられています。

授与されたところと違う場所に返納する際は、神社で授かったものは神社へ、お寺で授かったものはお寺へお返ししましょう。

初詣はいつまで

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/25476850

初詣に行く時期に厳密な決まりはありませんが、三が日から「松の内」の間に行くと良いとされています。

関東では1月1日から7日まで、関西では1月1日から15日までを「松の内」とすることが多いようです。

初詣とは、その年の初めての参拝のことを指すので、必ずしも1月に行かなければならないものではありません。

都合の良いときに参拝し、清々しい気持ちで一年を迎えられるようお参りをしましょう。

長野県の初詣スポット

長野県内の人気の初詣スポットを紹介します。

諏訪大社(諏訪市)

長野県諏訪市の諏訪大社は、全国の諏訪神社の総本社

日本最古の神社の一つとされる諏訪大社は、諏訪湖を挟んで南北4箇所のお宮からなっている、日本でも珍しい神社です。

諏訪大社
  • 上社本宮
  • 上社前宮
  • 下社春宮
  • 下社秋宮

御祭神:健御名方神(タケミナカタノカミ)、八坂刀売神(ヤサカトメノカミ)、八重事代主神(ヤエコトシロヌシノカミ)

ご利益:農業、漁業、勝負、子宝、開運、縁結び

龍神伝説のある諏訪湖はパワースポットとしても知られており、毎年たくさんの人が訪れています。

善光寺(長野市)

善光寺は無宗派であることから、昔から身分や性別にかかわらず、すべての人が参拝できる寺として広く民衆のよりどころになっています。

善光寺

御本尊:一光三尊阿弥陀如来

宗派:無宗派(護持運営:天台宗、浄土宗)

ご利益:極楽往生

御本尊の一光三尊阿弥陀如来は絶対秘仏のため目にすることはできませんが、七年に一度の御開帳では御本尊の御身代わりである「前立本尊」を拝観することができます。

元善光寺(飯田市)

元善光寺

御本尊:一光三尊阿弥陀如来

宗派:天台宗

ご利益:極楽往生、学業成就、縁結び

善光寺の一光三尊阿弥陀如来は、善光寺がある現在の長野市に遷座される前は、現在の飯田市坐光寺に安置されていました。

「毎月半ば十五日間は麻績のふる里(飯田)に帰り来て衆生を化益せん」とのお告げがあったことから「一度詣れよ元善光寺、善光寺だけでは片詣り」といわれています。

境内には、「知恵、縁結びの松」と呼ばれる松の木があり、学業成就や良縁を祈願する人が多く訪れています。

北向観音(上田市)

北向観音(常楽寺)

御本尊:妙観察智弥陀如来

宗派:天台宗

ご利益:現世利益

北向観音堂は、善光寺と向き合う様に建っていることから、両詣りをすると良いといわれています。

善光寺では「極楽往生」を、北向観音では「現世利益」を祈願します。北向観音に参拝して、善光寺に参拝に行かないからといってご利益が半減するわけではありません。

境内には、上田市指定文化財「愛染カツラ」の霊木と、愛染明王をお祀りした「愛染堂」があり、縁結びのご利益もあるといわれています。